CentOS7でPHP7のインストール
更新日 : 2020年07月03日
CentOS7でPHPのインストールを行っていきます。CentOSでは、ソフトウエアをインストールするためのコマンドであるyum
をそのまま利用すると、少し古いバージョンのPHPがインストールされてしまいます。
今回は2019年10月23日時点で最新となるPHPのバージョン7をインストールしていきます。
事前準備
今回はPHPの実行環境として、PHPのバージョン7.3をインストールします。
CentOSなどのCUIで操作するOSでは、ソフトウエアを外部からインストールするためのコマンドが用意(yum)されています。macOSやiPhoneで言うところのApp Storeのようなものだと理解しておいてください。ソフトウエアを検索したりインストールすることができます。
CentOS7で利用できるデフォルトのソフトウエアインストールのためのyum
コマンド(yumリポジトリ)ではPHPのバージョンが5になってしまいます。
バージョン7をインストールするためには最新のソフトウエアが揃っているリポジトリ(ソフトウエアがリストされているところ)の追加作業が必要です。
Remiリポジトリの追加
デフォルトのyumリポジトリだけだと物足りないので、今回はRemiレポジトリというのを追加します。さらに、ややこしいですがRemiリポジトリを追加するためにEPELリポジトリの追加も必要です。
EPELリポジトリの追加
以下のコマンドでEPELリポジトリの追加を行います。
$sudo yum -y install epel-release
...
...
Downloading packages:
Delta RPMs disabled because /usr/bin/applydeltarpm not installed.
epel-release-7-12.noarch.rpm | 15 kB 00:00:00
Running transaction check
Running transaction test
Transaction test succeeded
Running transaction
更新します : epel-release-7-12.noarch 1/2
整理中 : epel-release-7-11.noarch 2/2
検証中 : epel-release-7-12.noarch 1/2
検証中 : epel-release-7-11.noarch 2/2
更新:
epel-release.noarch 0:7-12
完了しました!
最終的にインストール完了の文言が表示されればOKです。
Remiリポジトリのインストール
続いてRemiリポジトリのインストールを行います。こちらはEPELと異なりyumの標準リポジトリからはインストールできないため、URLを指定してインストールを行っていきます。
$sudo yum -y install http://rpms.remirepo.net/enterprise/remi-release-7.rpm
...
...
Downloading packages:
Running transaction check
Running transaction test
Transaction test succeeded
Running transaction
インストール中 : remi-release-7.7-1.el7.remi.noarch 1/1
検証中 : remi-release-7.7-1.el7.remi.noarch 1/1
インストール:
remi-release.noarch 0:7.7-1.el7.remi
完了しました!
先ほどと同様にインストール完了の文言が表示されれば完了です。これで最新のPHP実行環境をインストールする準備が整いました。
PHP7.3のインストール
今回はPHP7.3のインストールを行っていきます。2019年10月23日現在での最新版です。
また、今回はLaravelフレームワークが動作するような環境を構築するためにPHP7.3の基本パッケージだけでなく、Laravelフレームワークが必要とするいくつかの拡張パッケージもインストールしていきます。
さらにLaravelで必須となるComposerのインストールも同時に進めていきます。
PHP7.3のインストール
Laravelで必要なPHP拡張モジュールも追加していきます。必要な追加モジュールについてはこちらのLaravelのドキュメントを読んでおきましょう。
以下のコマンドで各種必要なソフトウエアをインストールします。
$sudo yum -y install --enablerepo=remi,remi-php73 httpd php php-pdo php-mbstring php-xml php-bcmath php-zip php-mysqlnd zip unzip git
PHPではWEBサーバーも動作させることが多いため、httpd
(WEBサーバー)をインストールしています。すでにインストールされている場合には無視されるためそのまま実行しても問題ありません。
また、Laravelを動作させるのに必要であったり、Composerを利用する際に使われるzip
・unzip
・git
もインストールしています。
すべてのインストールが完了したらPHPのバージョンを確認するコマンドで確認してみましょう。
$php -v
PHP 7.3.11 (cli) (built: Oct 22 2019 08:11:04) ( NTS )
Copyright (c) 1997-2018 The PHP Group
Zend Engine v3.3.11, Copyright (c) 1998-2018 Zend Technologies
PHPのバージョン7.3.11がインストールされていることが確認できました。
Laravelで必要なPHPモジュールを確認したい場合にはphp -m
コマンドを実行することで、拡張モジュールの一覧も確認することができます。
Composerのインストール
次にComposerのインストールを行っていきます。ComposerのインストールについてはComposerのダウンロード解説ページやComposerのイントロダクションページに沿って解説していきます。
Composerはセットアップファイルをダウンロードし、そのファイルを実行する形でインストールします。
まずはセットアップ用のファイルをダウンロードしてPHPファイルとして保存しましょう。
$php -r "copy('https://getcomposer.org/installer', 'composer-setup.php');"
これを実行すると、実行したディレクトリにcomposer-setup.php
ファイルが作成されます。
セットアップファイルをPHPで実行することでComposerをインストールできます。以下のコマンドを実行しましょう。
$sudo php composer-setup.php --install-dir=/usr/bin --filename=composer
All settings correct for using Composer
Downloading...
Composer (version 1.9.0) successfully installed to: /usr/bin/composer
Use it: php /usr/bin/composer
これで完了です。composer
と実行するだけでComposerを利用できます。
まとめ
PHP7.3のインストールと、Laravelに必要なライブラリやパッケージのインストールを行いました。
WEBサーバーであるhttpd
のインストールも同時に行ったため、PHPを利用したWEBアプリケーションの作成も可能な状態です。
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