Linuxのディレクトリ構造
更新日 : 2019年09月03日
Linuxのディレクトリ構造を説明します。Linuxカーネルを採用しているOSには様々なものがありますが、大まかのディレクトリに違いはないため、必ずあるディレクトリについてご説明します。
これからLinuxを触り始める方は知っておいて損はありません。ファイルを探す手がかりにもなるはずです。
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ルートディレクトリです。すべてのファイルやディレクトリはここから始まります。つまりこのディレクトリをまるごと削除すればすべてが消えます(OSも含めて)。
/bin
基本的なLinuxの実行コマンドがファイルとして格納されています。binary(バイナリーファイルのことをバイナリと呼ぶことがある)の略です。バイナリーファイルは実行ファイルであったり、人間がそのままでは読むことができないファイルです。あまり操作することはありません。
/boot
ブートに必要なファイルが格納されています。つまりLinuxを起動する(ブート)ためにはこのディレクトリがないといけません。あまり操作することはありません。
/dev
外部・内部デバイスを管理するためのディレクトリです。deviceの略です。ハードウエアに関わるディレクトリはここに格納されます。あまり操作することはありません。
/etc
設定ファイル関連が保存されることが多いです。/etc
ディレクトリの中にさらにディレクトリを作ってソフトウエアごとの設定ファイルを格納する場合と、/etc
の中に直接格納する場合があります。
設定ファイルだけでなく、インストールしたソフトウエアを直接格納することもあります。
文字通りエトセトラ(色々)という意味ですね。
/home
ユーザーのホームディレクトリをまとめているフォルダです。管理者であるrootユーザーのみホームディレクトリは異なりますが、一般ユーザーのホームディレクトリはここに格納されます。
ホームディレクトリとは、当該ユーザーが自由に使うことのできるディレクトリのことです。Windowsで言うところの、ユーザーのデスクトップやダウンロードフォルダを格納しているディレクトリです。
/lib
/bin
や/sbin
のコマンド関連のファイルが格納されています。/bin
などに格納されているコマンドに必要なライブラリが格納されています。libraryの略です。あまり操作することはありません。
/media
リムーバブルディスク関連が使える状態になったときに反映されるディレクトリです。リモートでサーバーにアクセスする場合や物理サーバーに触ることがない場合には利用することはまずありません。
/opt
パッケージ管理システムでインストールしたソフトウエアがインストールされる先です。パッケージ管理システムに関しては別の記事で解説します。単純にソフトウエアの無料ストアみたいなものだと理解しておけばいいでしょう。
/proc
プロセス関連の情報が格納されています。プロセスというのは、簡単に言うと動作中のプログラムのことです。processの略です。あまり操作することはありません。
/root
Rootユーザーのホームディレクトリです。/home
と分離することでセキュリティ的に少し安全です。
/sbin
システム管理者用のコマンドが格納されています。システム管理者が行う操作は、再起動などシステム根幹に関わるものです。system binaryの略です。あまり操作することはありません。
/tmp
一時ファイルを保存するディレクトリです。一時ファイルであるため、基本的にどんなユーザーでも書き込み権限があります。temporary(一時的な)の略です。
/usr
一般ユーザー向けのコマンドが格納されるディレクトリです。この中身は、今解説中の/
の中身と似たものが多く、一般ユーザー向けのものはこのディレクトリに格納します。
/var
変更が起きやすいファイル(ログファイルやキャッシュ)が保存されます。WEBサイトを公開するときにもこのディレクトリ配下が利用されることが多くあります。
以上、大まかにルートディレクトリと、ルートディレクトリ配下のディレクトリについて簡単に説明しました。
運用体制などは運用しているサーバー管理者にもよりますが、大まかには上記の説明の用途で利用されることが多いです。
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